La'cryma Christiは日本プログレッシヴロック界の一番星だったと思う

今日、『magic theatre』をたまたま聴き返していました。
度々指摘されてる通り、ラクリマはヴィジュアル系バンドである──という世間的な見方よりも私の中では、この日本という国でマリスミゼルと並び、最もセールス面での業績を残した『プログレッシヴ・バンド』だったと認識しています。

90年代隆盛を極めたヴィジュアル系──V系というレッテル、V系という偏見。
勿論、人気が無ければCDの制作もツアー巡業もTV出演も許されないメジャーシーンの中で、メンバーの容姿や本来音楽とは関係のないショービジネス的魅力などが求められたのは仕方のないことです。

そうしたショービジネスの世界にあって、ラクリマはシングルでこそ控えていたが、アルバム曲では積極的に変拍子を取り入れたり、マニアックな奏法やプログレ然とした長尺曲、また社会的・反骨的な詞世界を描いたりと、同じレッテルで囲われていたバンドよりも遥かに挑戦的な作風を誇示していたと思う。
そして、それがきちんと支持されていた、あの時代の良さもあったと思う。

だけど、様々な要因から日本の音楽界は一気に衰退し、主にセールス面からの圧力があって、恐らくバンドの皆様も以前のように、音楽性を突き詰めた楽曲制作を許されなくなったのだと推測してる。

そうした時代の栄枯盛衰を思いながら絶頂期のアルバムを聴き返すと、HIROさんとKOJIさんが、スピーカーの両サイドから、本当に楽しそうにフレーズを奏で、ペダルを操作し、パワーコードに頼らずに時には奇抜な音色も繰り出して、楽曲を盛り上げてくれてるのが、その音楽の楽しさを謳歌してる様を切々と追体験できました。


もう今の日本音楽界に、ランキングのトップ10に入るようなバンドで、ラクリマのような素晴らしいプログレッシヴ精神を持ったミュージシャンは金輪際現れ得ないと絶望はしてますが、だからこそ皆さんが残したアルバムや、業績は、本当に掛け替えのないものだったと思います。
急逝されたKOJIさんも、多大なる功績を残してくださったと思っております。

そんなプログレ好きからの場違いなメッセージでした。
でもあの当時、私が一番好きだった曲は実は「未来航路」でした。